見落としがちなガス欠
バイク初心者の頃は、エンジンがかからなくてパニックになる、ということを何度も経験します。
その経験を積むことでライダーとして成長していくわけですが、突然エンジンがかからなくなると、単純ミスでもバイクの故障と早とちりして、ロードサービスを呼んでしまうケースが多々あります。
初心者の方でも簡単に直せるミスである可能性がありますので、まずはエンジンがかからなくなったときにチェックするポイントを確認しておきましょう。
単純ミスでありながら見落としがちなのが「ガス欠」です。
バイク走行中、なんの前触れもなく急にエンジンが止まった場合はガス欠を疑いましょう。
キルスイッチがオフになっている
キルスイッチとは、通常右ハンドルのスロットルあたりにある赤いスイッチのことです。
このスイッチがオフのときは、エンジンがかかりませんので覚えておきましょう。
停車するときにキルスイッチを利用し、そのままの状態にしていると、エンジンをかけようにもかかりませんので注意が必要です。
キルスイッチがややこしいのは、オフの状態でもセルが回転しますので、音だけキュルキュルと鳴ってしまうので、キルスイッチが原因と気がつきにくい点です。
スタンドを降ろしている
新しいバイクに乗っているライダーに起こりがちなのですが、サイドスタンドを降ろしたままだと安全スイッチが機能してエンジンがかからなくなります。
一度停車してまた走り出すときにやりがちなミスで、サイドスタンドを降ろしていることを忘れてギアを入れると、その瞬間エンジンが止まってしまう、あるいは最初からセルが回らないといった現象が起きますので注意しましょう。
ガソリンを制御するコックがオフ
こちらはキャブモデルのバイクにありがちなケースなのですが、タンクの左下に設置されている燃料コックがオンになっているか確認しましょう。
燃料コックとは、ガソリンを流すか流さないかをコントロールするスイッチです。
このコックがオフになっているとガソリンは流れなくなるため、もちろんエンジンもかからなくなります。
コックにはオン・リザーブ・プライマリーという3種類の表示があります。
ガソリンタンクが満タンのときはオン(ON)で走っていて、ガス欠した場合にリザーブ(RES)に切り替えたとしても、ガソリンはすぐにエンジンに供給されないため、リザーブではなくプライマリー(PRI)を選択します。
これはエンジンが動かない限り負圧バルブが閉まったままなので、フロートチャンバーにガソリンが供給されないためです。
プライマリーにするとガソリンは流れ出しますので、この状態からセルキックを行い、エンジンがかかったらリザーブの位置にしておきましょう。