サイレンサーを軽くすることで運動性向上


全体的に高めに位置しているサイレンサー

排気音を昇温する役割のあるサイレンサーは、オフロードバイクにも取り付けられています。
構造としては、金属パイプにいくつか穴があけられています。
そこにグラスウールをはじめとした消音材が巻き付けられています。
排出ガスがこの部分を通過すると圧力と温度が下げられ、その結果音が小さくなるわけです。

オフロードバイクのサイレンサーは、通常のバイクと比較して高い位置に取り付けられています。
これはオフロードバイクが全体的に標準バイクと比較して、すべてのパーツが高めに取り付けられていることが関係しています。
元々オフロードバイクは、悪路を走破するのが前提に開発されています。
でこぼこした道を走行することも多いので、地上高が不十分だと衝撃でバイクのボディが地面にぶつかったりこすれたりするわけです。

また、モトクロスサーキットを走行することも少なくありません。
ジャンプするときにライダーの身体に衝撃がかかりすぎないよう、サスペンションのストロークも長めに設計されています。
このような事情があり、全体的にボディが上に位置する傾向が見られ、サイレンサーも例外ではないわけです。

サイレンサーを軽くすると運動性能が向上する

サイレンサーが全体的に上に取り付けられているということは、バイクの重心から大きく離れているともいえます。
ロールの軸や重心から遠いところにそれなりの重さのある部品が取り付けられていると、遠心力や慣性も大きく作用してしまいます。
その結果、オフロードバイクを運転しているときに挙動が乱れやすくなり、扱いの難しいマシンになってしまいます。

そこでおすすめなのが、軽いサイレンサーに付け替えるカスタムです。
サイレンサーの重さを軽減すれば、たとえ重心から遠く離れたところにあっても遠心力や感性の働きも小さく抑制できます。
挙動の乱れも低減され、取り扱いやすくなります。
また、バイクの重量も軽くなって軽快な運転が可能になり、運動性能が向上するなどのメリットも期待できるわけです。

騒音に関しては注意が必要

軽いサイレンサーにすることで、運転性能はアップするでしょう。
しかし、サイレンサーの軽さにこだわるあまり、サイレンサー本来の機能である騒音抑制効果が悪化してしまっては元も子もありません。
排気音量の規制があって、これはオフロードバイクも例外ではありませんから、規制値の上限を超えないように注意しましょう。

あまりに大きな音がする場合、近所迷惑になりかねません。
近所からクレームが入るなど、隣人トラブルの発生する恐れもあるので、サイレンサーを社外品のものに取り換える際には規制をクリアしているかどうか忘れずに確認してください。