もともとは、防寒用の装備として考え出されたと言われている、ライダースジャケットですが、今ではファッション雑誌などでも取り上げられるような、お洒落なジャケットアイテムとしても認知度が高くなっています。
ライダースジャケットとは
ライダースジャケットの歴史を見てみると、アメリカの先住民族のレザー文化が発端となっているのではないかという説が有力となっています。
この技術を流用して作られてきた、カウボーイが日常生活で使っていた革製品は、自動車やバイクの登場によってだんだんと需要がなくなってきました。
このことによって、もともとカウボーイ用の革製品を制作していたクラフトマンは、バイクに注目するようになっていきます。
当初は、ブーツやグローブなどの、自身の体を保護することに重点が置かれた開発がなされてきましたが、バイクの開発が進んでいったために、スピードの速いモデルが発売されるようになってくると、ジャケットの生産も行われるようになりました。
また、同時期には飛行機の開発も行われており、軍事用に用いられていたフライトジャケットが制作されていた時代でもあります。
このため、ライディングスーツとしてのジャケットがなかったこの時期には、バイク乗りはフライトジャケットを着用して風をしのいでいたと考えられています。
現代のライダースジャケット
現在は、ライディングした時の安全を考えて脊椎などの要所にプロテクターを装備することで保護することを目的にしたジャケットが販売されています。
また、素材に関しても必ずしもレザーであることがライダースジャケットの条件であるということでもなく、メッシュ素材のものや、デニム素材のものなども広く扱われています。
そのいずれもが、プロテクターによる安全性と防寒対策に主眼が置かれている他、風を切る必要があるためにあまりゆとりがなく、体にフィットするような形となっているのが一般的です。
このため、ライダースは薄くても寒さを感じることのない、という特徴を持つようになり、これがファッションの分野でも大きく活かされるようになっているのです。
こだわりのライダース
ライダースジャケットと言うと、前述の通り、素材などを指定したものではなく、メッシュ素材やデニム素材もありながら、安全面が考慮されたデザインとなっているものを指します。
一方で、ただ単にライダースと呼称する場合には、レザージャケットを指す言葉となっているのが一般的です。
レザーは、使い込めば使い込むほど、味が出てくる上に、体にもなじむようになってきます。
形も、真ん中にファスナーを配置したタイプと、サイドに少し寄った位置に接合点を持ってきたダブルとの二種類があることが知られており、自分に合ったジャケットを見つけて、バイクに乗っている姿が映えるようなファッションを目指したいものです。