オフロードバイクはどうして車高が高い?


地面にこすらないようにするため

オフロードバイクに乗った時に、どうも足つきが悪いと感じたことはありませんか?
実際オフロードバイクは、ほかのバイクと比較して車高が高めに設計される傾向が見られます。
理由はいくつかあって、まずは地面にボディをこすらないようにするためです。
オフロードバイクはその性質上、悪路を走破できるように作られています。

例えば岩などがデコボコとしている地形や、舗装の行き届いていない道路などを走ります。
もしそんなところを走行するバイクの車高が低いと、ボディを地面にぶつけたりこすったりする可能性が出てきます。
その結果うまく走行できなくなってしまうのです。

タイヤが接地に対応できるようにサスペンションのストロークが長いため

オフロードバイクは、モトクロスコースで走行することも珍しくありません。
モトクロスコースではジャンプしないといけない場所がいろいろとあります。
ジャンプしたときにしなやかに着地し、ライダーの身体に余計な負荷がかからないようにするためには、サスペンションのストロークを通常の車種よりも長くする必要が出てきます。
荷重がかかっていない段階ではサスペンションはどうしても長くなるので、停車しているオフロードバイクはどうしても車高が高くなってしまうわけです。

しかし、オフロードバイクの車高が高いと、足つきが悪くなってどうしても不安定になります。
その問題を各メーカーもただ指をくわえてみているわけではありません。
色々と工夫を凝らして、最低地上高を確保しながら足つき性の良いバイクも、いろいろと開発されています。

例えばホンダのXR230やヤマハのセロー250などは、最低地上高は確保しているけれども、シート高を下げることで乗りやすいバイクに仕上がっています。
デザインの改良で足つき性のいいオフロードバイクも出てきているので、快適にオフロード走行できる車種を探している人にはおすすめです。

また、トレール車を使用するのも足つき性の問題を解決するためにおすすめの方法です。
トレール車を見てみると、オフロードバイクならではの走破性の高さと足つきの良さの両方をバランスよく実現できている車種が多いです。
例えばカワサキのスーパーシェルパが挙げられます。
カワサキのバイクの中でそこまでメジャーではないかもしれませんが、「隠れた名車」としてオフロードバイクのユーザーの間では根強い人気があります。

KLXの250ccのエンジンが搭載されていてパワフルな走りが期待できますが、足つき性も良いのが魅力です。
シート高は830mmで、これは先ほど紹介したヤマハのセロー250と同じ高さです。
見た目は硬派ですが、実は誰に対しても優しく使いこなしやすいバイクに仕上がっています。